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『少しずつできている』 ~岡本洋介を変えた本
2014/ 11/ 17(2014.11.16 文化放送ズミスポより
MC、インタビューアー共に斉藤一美アナです)
MC、インタビューアー共に斉藤一美アナです)
火曜から金曜まで埼玉西武ライオンズの秋季キャンプを追いかけまして、宮崎県日南市の南郷町へと行ってまいりました
レギュラーシーズン5位に終わりましたからね、その屈辱を土台にして、チームは日々、実に苦しい練習を積んでいるわけです
この後は長いオフに入りますからとことん身体をいじめ抜くことができる秋季キャンプは低迷したチームであればあるほど地獄という言葉で表現されるんです
目の前に上げてもらったボールを前方に張られたネット目がけて打ち込むトスバッティング
全てのメニューをこなした後に行う居残り練習では下半身を強化するべく、両足を目一杯広げて打ちます
そんな低い体勢で1kg近いバットを振り、ボールを打つだけでもきついのに、ライオンズ田邊徳雄監督はプロ2年目右バッターの岡田雅利捕手に対し
ずいぶんとネット寄りの遠~い所にトスを上げるものですからもう当てるだけで精一杯
変化球にタイミングを外されながらもバットの先でボールを拾うイメージを植え付けています
そろそろ100スイングに達しようかという岡田選手の声から地獄の空気を味わってください
岡田「うぎゃあああああああああ!
おらああああああああああ!あああああああああ
うええええええええええええええええい!
うらあああああああああああ!
おわああああああああああああ!」
一美「田邊監督がティー上げています」
岡田「はっ!うらあああああああああああああ!」
一美「カウントダウンです
岡田「さ~~~~ん!おらあああああああああ」
田邊「に~~~~~!」
一美「ボールを上げないんです いじわるw」
岡田「おらあああああああああああ!」
田邊「よ~しよし!」
岡田「よ~~~~~~~~~っしゃ!」
田邊「ラスト!ラスト!」
一美「なかなかボール上げない いじわるww」
岡田「しゃあああああああああああ!」
この瞬間もう完全に突っ伏してあおむけ状態ですよ
ボール拾いも手伝うことができなかった岡田雅利選手でした
田邊監督は「野球らしからぬ声をお聞かせしてしまってすみません」と笑っていました
いつも穏やかな表情ですが、この方…鬼ですww
岡田雅利断末魔の叫びでした
特集コーナー『ズミスぺ』です
埼玉西武ライオンズ岡本洋介投手は去年のクライマックスシリーズでレギュラーシーズンでも成し遂げていないプロ初完封という大仕事をやってのけました
その時彼は「石井貴ピッチングコーチから薦められた本を読んで、自分を変えることができた」と明かしています
『一瞬で心を「切り替える」技術』 スポーツドクター辻秀一さんがお書きになった本です
自分の思うようにことが運ばないなんて世の常
いちいち落ち込んだり不機嫌になると人生楽しくありませんが、人間たるもの、心は揺らぎがちですよね
だからこそ僕は、この本のタイトルに惹かれました
内容も素晴らしいので師弟を繋ぐエピソードから1年が経ってしまいましたが、今日ご紹介いたします
2013年までライオンズで岡本洋介投手の指導に当たっていた、石井貴さんにこの本を薦めた理由を聞きました
石井「社会人野球から来まして、社会人野球から来ると即戦力という所で、いまいち伸び悩んでというか、あとを引きずっちゃうっていうかね、そういうピッチングが続いたんで
この本をどうだという風に伝えときましたね
新聞の下の方に、新刊が出るんですよね、広告ですね それを見ていいなと思って、まずページをちらっと開いて見て
これは岡本洋介に効くんじゃないかなと思って、本人に伝えたんですよ
僕もね、迷った時があってピッチングでね 結構ひきずっちゃうんですよね
うま~くね、切り替えられなかったんですよ
だからね、僕の現役当時にこういう本があったら、もうちょっとあと2~3年できたんじゃないかなと思ってねぇ
まぁ岡本洋介だけじゃないんですけど、2軍の選手って、なかなか切り替えが下手なんですよね
やっぱり結果が欲しいんで、どうしても前の失敗を引きずっちゃうっていうかね、結果を急ぐんですよね
そのあまりに同じミスを繰り返すんで、そういう所でこれは岡本洋介ぴったしじゃないかと渡してみたんですけどね」
石井貴さんが面倒を見るべき選手はたくさんいるにも関わらず、なぜ本を薦めた相手が岡本洋介だったのでしょうか
石井「ピッチャーらしいっていうか、社会人から来ましたから、当然1年目から活躍しなきゃいけない責任がありましたからね
そういうとこではなんかひらめきましたね 直感でしたね」
・早く一皮むけろということですよね
石井「そうですね 2軍でね、若手と一緒に泥にまみれている場合じゃないんだと
いち早く1軍を救ってくれるような、ライオンズを救うようなね、投球をしてくれという所ですかね」
悩める男は本を薦められ、どのようなことを感じたのか 岡本洋介投手です
洋介「ほんとに自分も崖っぷちと言いますか、結果を出さないといけない時期でも全然結局手応えがあまりつかめない、そういう時だったんで」
・プロ何年目の話ですか?それは
洋介「去年なんで、もう4年目 それまでも全然結果も出てなくて、4年目少し1軍に上げてもらった時も打たれて抑えての繰り返しだったんで
その時にこの本を薦められて、少し変われたかなっていうのはありましたね」
・変われたという実感はあるんですね
洋介「少しずつ、いろんな切り替えと言いますか、少しずつはできて来てるかなと思います」
・いざ読んでみて、新たに気付いたことはありましたか?
洋介「手帳がキーワードというか、そういう本なんですけど、それを自分でもつけるようにしてみて、
一日一日、考えてることを少し記録するだけなんですけど、ああ~こういうこと思ってたんだな、とか
そういうちょっとした気付きはあります
投げてる時は揺らぐことが少なくなりましたね やっぱり交代した後とか落ち込んだり、悔しかったりはもちろんありますけど
投げてる時に打たれようがピンチになろうがある程度自分を信じて、一定の気持ちで投げて行こうとはしてますね」
この本では、日頃から携帯している手帳に、自分の心が揺らぐ原因や、こういう行動をとれば機嫌がよくなるということを書き込んで何度も読み返そうと提唱しています
37ページ載っている心の三大法則によりますと
人には心の状態が存在する
心の状態にはフローかノンフロー、つまり機嫌がよいか悪いかの2通りしかない
機嫌がよい、フローならば、人間のあらゆる機能は望むべき方向へ傾く
とのことなんですね
だから機嫌のいい状態を自分で作ろうじゃないかという内容が記されています
3アウトをとり、ベンチに戻る際、ファインプレーを披露したチームメイトをピッチャーがハイタッチで迎えるシーンなんて頻繁に目にしますけども
岡本洋介投手はどんなに平凡な当たりでも、例えばセンターフライなら秋山翔吾選手、6-4-3のダブルプレーならショート渡辺直人選手という具合に
打球を初めに処理してアウトに変えてくれた全ての野手に対してイニング終了後必ず右手を差し出すのです
感謝の気持ちを持てば自分の機嫌が悪くなるはずはありません
洋介「僕の場合結構いい当たりが飛ぶ時が多いんでww
無意識でもありますし、僕の中でももちろん捕ってくれた感謝もありますけど、それは簡単な打球を捕るのはプロなんで当たり前なんですけど
チームとして一体感というか、できればそういうので試合に入り込みたいなっていうのがありますね」
・あの行動を拝見してその後この本を読むとあの行動で機嫌をよくしているのではないか、フローの状態を作ってるのではないかって思えたんです
洋介「いろんな事を試しましたね キャッチャーから言われてることに対して大きくうなずくというか、銀仁朗とか僕より年下ですけど、
はいとちゃんと聞いてw 噛みしめるようになんとかと思いながらは意識してやります」
・うなずく時の首の動きを大きくしたということですね
洋介「そういうのもありますね」
岡本洋介投手は今もなお、石井貴さんから薦められたこの本を常に持ち歩いています
水色の表紙はもうボロボロでした
面と向かってアドバイスを送らず、活字で刺激を与えることも時に教え子の心に響くようですね
当時を振り返る石井貴さんです
・あえて本を薦めるという所がニクいなと思ったんですよ
石井「ニクいでしょ?僕もね、あと一歩ね、こういうメンタル的なね、専門的なことが伝えられなかったんですよ
あと一歩響く言葉が出なかったんで」
・こんなにいっぱいボキャブラリー持ってる人が
石井「う~ん、あと一歩ね、ほんとなかったんですよ
これはもう本に頼るしかないと思ってw」
・ぎゃはははww
石井「買って読めと 読まないならね、岡本洋介それまでよというところですからね」
・指導者として、当時ご自分への歯がゆさも若干感じてたということですね
石井「ほんと言うと不本意よ 私からねこういった心のことはさ、結構得意な方だったから、伝えたかったんだけども
ちょっとあと一言が出ないっていうところがね、悔しかったよね
負けた気分だよねw」
百戦錬磨のピッチングコーチを悔しがらせたスポーツドクター辻秀一さんの著書は
一瞬で心を「切り替える」技術 日本実業出版社刊 税別1400円です
今に生きる
一生懸命を楽しむ
そして 自分の心は自分で決める
僕もこの本に教えられたことがたくさんあります
特集コーナーズミスぺでした
おわり
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